ph計は様々な使用形態に対応している水質測定器です

ph計の保守

ph計もメンテナンスが必要です。

ph電極は個々にゼロ点、感度ともにばらつきがあるため、測定に先立ち標準液による 校正が必要になります。 また定置型のph計では、ph電極が長期間試料水に浸されるため電極に特性劣化が生じます。 これを補正するためにも定期的な標準液校正が必要になります。 校正に使用する標準液はph標準液の規格(JISK0018~0023)で定められた6種類のうちから、 2種類の標準液を選択してゼロ調整とスパン調整を行います。 一般的には中性リン酸塩ph標準液でゼロ調整を行い、測定値に近い他の標準液を用いて スパン調整を行います。 連続測定に用いられるph電極は長期間試料水に浸されるため、汚れによる応答遅れや 測定誤差を生じることもあり、場合によっては測定不能状態になることもあります。

それを防ぐためにもph電極を定期的に洗浄する必要があります。 電極に付着する汚れは測定対象の水質によって異なり、水洗いで簡単に洗浄できるものや ブラシでこすり落とすものだけでなく、希塩酸などに浸して洗浄しなければならない汚れも あります。 ph電極の比較電極部には内部液が入っていて少量ずつ流出するため、内部液を定期的に 補充する必要があります。 電極部分の内部液収納容積は少ないため、電極を保持するホルダーに内部液収納機能を 兼ねさせて液補充の周期を長くした製品が主流になっています。 電極から変換器までの電極ラインですが、ここは高絶縁を維持しておくことが重要です。 とくに湿度が高い所で使用する際にはコネクタボックスや変換器の密閉を確保し、 端子台を清浄な状態に保つことが必要です。