ph計は様々な使用形態に対応している水質測定器です

ガラス電極法

ガラス電極法の仕組みについての解説をします。

ph電極の起電力の理論値は水温25℃において1ph当たり59.16mVであり、 温度が変化すると1℃当たり0.198mV変化します。 これを補正するために多くのph計には温度補償電極が組み合わされています。 そしてほとんどの電極がガラス電極、比較電極、温度補償電極を一体にした扱いやすい 複合型の電極構造を採用しています。 ガラス電極ph計ではph1からph13の間で、ph値と電極電位差とがほぼ直線の 関係にあります。 なおph1以下では酸誤差、ph13以上ではアルカリ誤差のため直線性が悪くなっています。 またph電極はガラス膜を使用しているため、内部抵抗の高い電極になっています。 この信号を受けて増幅するph指示変換器には1,012オーム以上の入力抵抗が 必要とされます。

そのためph計の設置・保守などの際には他の計測機器とは異なる配慮が必要で、 電極の接続ケーブルや中継する端子ボックスについては絶縁抵抗の大きい専用のものを 使用する必要があります。 一般のケーブルや端子台を使用するとトラブルが生じることもあるので注意が必要です。 ph指示変換器にはph標準液によって目盛り付けするためのゼロスパン調整機能が 備わっており、これにより校正を行います。 電源にはDC24Vで同じ線によってDC4~20mAの計測信号を伝送する2線式構成と、 AC100Vで電源用とは別の線によってDC4~20mAの信号を伝送する 4線式構成があります。